25年前の証券会社破綻で学んだこと

毎年、11月になると、25年前(ということに驚きます)のある日を思い出します。

勤労感謝の日を含め、土・日・月の3連休で、連休前の金曜日の夜、私は夜遅くまで飲んでいたのでしょう。当時、山一證券が入っていたビルの前をタクシーで通ったところ、上層階に煌々と灯りが点いていました。

上層階といえば、おそらく役員室とか会議室とかですよね。その少し前に、山一證券の株価が暴落。万一、何かがあると面倒そうだなと思い、私は山一證券に入れていた公社債投信を解約していました。

今のようにネットで手続きなんてできない時代ですから、店頭まで出向きました。私のように商品を持っている人以外にも山一證券の株主らしき人などが来ていて、社員の方が対応に追われていたことをよく覚えています。

なので、気になっていましたし、嫌な予感。そして、次の日、山一證券破綻のニュースが流れます。かなり古い感覚で恐縮ですが、私が就職した当時は、こんな大手の金融機関が潰れるということはありえないことでした。

4大証券の一つですから、社会的にはエリートさんです。さて、山一證券にご夫婦でお勤めだった方がいらっしゃいました。いきなり、世帯としてのお仕事を失ってしまわれました。さらに、毎月、それなりの金額を、持株会に入れていました。持株会というのは、従業員が自社株を積立てで購入する仕組みです。

そして、多くの場合、会社が一定の割合で上乗せしてくれる「奨励金」があるので、お得なんですね。何が起きたかは、もうお分かりですね。給与が入ってこなくなり、自分の資産までも、失ってしまったということです。

以降、私は、持株会はあまりお勧めしなくなりました。破綻リスクなんて考えもしなかった会社がなくなり、お得な制度と疑いもしなかった持株会が悲惨な結果を生んで、私の中では、これ以降、「当たり前」がなくなったように思います。

あ、私が公社債投信をさっさと解約したのは、山一證券のことを気にして日々過ごすのが嫌だったからです。投信は、会社が破綻してもなくなりません!預金のような保護制度はありませんが、投資信託に入れたお金は信託銀行で、分別管理されているので、例え、信託銀行が破綻しても守られます。ましてや証券会社は窓口というだけですので、万一証券会社が破綻しても、お金は守られていますので、何かあっても慌てずに。

働く環境について、資産運用について、自分にはどんなリスクがあるのか、一度整理しておくとちょっと安心できそうですね。

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