今の住宅に一生住み続けられますか?

いつもお読みくださり、誠にありがとうございます。金融デザイン株式会社の高田です。

先月のメルマガでも、これからの住まい方についてお話ししましたが、高齢者の住まいについて、「令和5年版高齢社会白書」の内容が参考になりそうでしたのでご紹介します。

これから高齢期を迎える方だけでなく、ご両親の住まいについて心配されている方にも参考にしていただけると思います。

(問)
現在お住まいの住宅にどのような問題を感じていますか。

(答)
多い順に、
「住まいが古くなり、いたんでいる」
「地震、風水害、火災などの防災面や防犯面で不安がある」
「断熱性や省エネ性能が不十分」
「家賃、税金、住宅維持費など住宅に関する経済的負担が重い」
「段差や階段等があり使いにくい」

●高田的解説

段差や階段のことよりも、「古い」ことが心配な人が多く、割合も約30%と高くなっています。この割合は70代、80代でもほぼ同じ。60代の方が「今さら建て替えても」とおっしゃることがあるのですが、実はそこからが長いのです。ずっと古いことを気にかけてセカンドライフを過ごすのはしんどくないですか?

しかし、住み替えや建て替えは資金的な問題が大きく影響します。まだ資金的問題を解決しやすい50代のうちに、できれば考えておきたいことだと思います。

(問)
もし、身体が虚弱化してきたら、住宅をどのようにしたいと思いますか。

(答)
多い順に
「現在の住居に、とくに改修などはせずそのまま住み続けたい」
「介護を受けられる特別養護老人ホームなどの施設に入居する」
「現在の住宅を改修し住みやすくする」
「介護を受けられる有料老人ホームなどの施設に入居する」

●高田的解説

この答えにはちょっとびっくりです。経済的なこともかなり影響はあると思いますが、実は60代よりも、その上の年代で「現在の住居」に済み続けたいが多いのです。若い頃の方が、年を取ったら施設に、と考える傾向にあり、実際に年を重ねると自宅にいたいと思うのでしょう。

自分は将来どう思うのか、親御さんはどう思っているのか、実際にはその時になってみないとわからないことかもしれませんが、本音をよーく考えておきたいですね。

(問)
住まいや地域の環境について重視することはどのようなことですか。

(答)
多い順に
「医療や介護サービスなどが受けやすいこと」
「駅や商店街が近く、移動や買い物が便利にできること」
「手すりが取り付けてある、床の段差が取り除かれているなど、高齢者向けに設計されていること」
「近隣の道路が安全で、歩きやすく整備されていること」
「災害や犯罪から身を守るための設備・装置が備わっていること」

●高田的解説

これは納得の答えですね。それこそ、まだ若年の頃には、「リタイアしたら田舎暮らしを」という目標を持っている人も多いと思いますが、現実はどちらかといえば、都会の機能が求められるということでしょう。子ども世代も医療や介護サービスが受けやすい場所で親御さんが住まうことを望んでいる人が多いようです。

このような条件を考えると、住み替えが必要だという人も多いでしょう。実際に高齢期を迎えた方が、どのように思っているかということは、将来の住まいを考える上でとても参考になります。身体的にも、経済的にもまだまだ自由がきくうちに、将来の住まいについて考えておきましょう!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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