今だから言える、理想的な保険の入り方

お金の知恵アカデミー(金融デザイン株式会社)の高田です。

最近、某保険会社のCMがとても気になっています。あまりいい意味ではないので申し訳ないのですが。随分前に加入したものだと、今は保障されないかも、だから、最新版に保障内容を変えましょう、というCMです。

つまりは、せっかく保険に加入したけど、役に立たないということですね?でも、保険会社が騙したわけではないです。特に医療については、時代とともに、技術がどんどん進歩していきます。

がんの治療は特にわかりやすいです。5年生存率(全がん)を見ても、

1993年は男性48.9%、女性59.0%

2009年は男性62.0%、女性66.9%

にまで上昇しています。この数字がもう10年以上前のものですから、現在はさらにあがっているでしょう。これは、医療技術の進歩によるものとを想像されます。ですから、昔の医療技術を前提とした保障内容ではカバーしきれないものもあります。

例えば、昔は手術・入院が主流だったものが、現在では通院で治療することも多いでしょう。入院・手術だけの保障だと、通院治療でかかる費用はカバーできません。実は、私もがん経験者なのですが、がんを経験した人の多くは、再発予防を心がけます。

がん治療中の方も、体のケアやメンテナンスもしていらっしゃるでしょう。つまり、いわゆる治療費以外にかかるお金も大きいので、何にでも使えるお金が一番ありがたいのです。

入院したらいくら、手術したらいくら、抗がん剤治療したらいくら、など、条件があるものの方が、保険料は安くなります。でも、少々保険料は高くでも、「がんになったらいくら」という保障が一番ありがたいのです。

もし、昔から、この保障だけに入っていたとしたら、見直す必要はないですね。死亡保障も、若いうちから、一般的な終身保険にもっと入っておけばよかったかなと今となっては思います。もちろん、終身保険が高いのは知っています。

でも、シンプルな終身保険であれば、保障が要らなくなったら、解約して返戻金をもらえば、老後の生活費にあてることも可能です。全部をこのような保障にすると保険料が高くなってしまうので、もちろん、バランスが大切なのですが、シンプルな保障を中心に考える、というのが鉄則だなと、歳を重ねた今、思っています。

これから、保険に入る方、まだ見直しができる方は、ご参考にしていただければと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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