日本の年金は年率何パーセントで運用されている?

いつもお読みくださり、誠にありがとうございます。金融デザイン株式会社の高田です。

誰もが加入している年金ですが、将来もらえるのかという不安も多いですね。年金制度を長持ちさせる取り組みの一つが、年金積立金です。積立金は、年金保険料のうち、給付に使われなかった分を将来の給付のために積み立てているものです。

その積立金の運用を行なっているのが「年金積立金管理運用独立行政法人」(GPIF)です。

もしかして、「どうせうまく運用できなくて減らしてるんでしょ」なんて思っていませんか?実は、とても堅実に成績を残しているんですよ。2001年度〜2023年度第3四半期までの成績は、年率で+3.99%です。年率なので、1×1.0399×1.0399・・・と22回計算していくわけなので、大きく増えていることがわかります。

もちろん、マイナスの運用の年もありますが、それでも、これだけ増えているのです。どんな運用をしているのでしょう?GPIFのホームページで資産の内訳を見てみてください。きっとびっくりしますよ。なぜならば、国内株式・国内債券・外国株式・外国債券がキレーに1/4ずつになっているのです。

個人で運用していると、同じくらいずつに分散して投資しようと思っても、例えば、国内株式が順調に増えていたら、それを売って、違う資産に変えるのは、なんだかもったいないと考えてしまいませんか?方針通り、ずっと1/4ずつにしているからこその強みですね。

このGPIFのホームページに興味深いデータが掲載されています。国内株式、国内債券、外国株式、外国

債券の4資産と、この4資産に分散した場合を加えて5資産の中で、どの資産の成績が良かったか、というものです。

ちなみに、2023年は

1位外国株式 32%

2位国内株式 28%

3位4資産分散 18%

4位外国債券 14%

5位国内債券 0%

でした。このような順位を見てみると、4資産分散は、第3位になることが多く、成績が良ければ第2位、悪くても第4位で、一番になってはいませんが、最下位にもなっていないのです。つまり、大きく収益を上げることはないけれど、大きく損失を出すこともない、投資手法なんですね。

ちなみに、GPIFの運用目標は、賃金上昇率+αなんだそうです。物価上昇の時代になり、将来に向けて

自分の資産を目減りさせないための運用と考えると、とても参考になる投資手法だと思います。自分でいつも4資産を均等にしておくのは面倒、という人は、4資産均等というような投資信託を利用してもいいと思います。

ぜひ、参考にしてください。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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