暗号資産はあやしいのかっ!?

少し前になりますが、「日本暗号資産取引業協会」の方に講師をしていただき、暗号資産の勉強
会をしました。

暗号資産はあやしいとか、危ないとか、そんなイメージを持たれている方もいらっしゃると思います。というのも、過去に大量の暗号資産がハッキングで盗まれてしまったことがあったり、新しい暗号資産なので、投資すれば何十倍にもなると言われてお金を渡してしまった詐欺事件など、マイナスなイメージのものが大々的に報道されているからだと思います。

ただ、現在では暗号資産も「資金決済法および金融商品取引法」の対象となり、規制が強化され、利用者の資産保護のためのルール整備も進んでいます。

そもそも暗号資産って何?というのも説明しておきますね。

日本銀行のサイトによれば、「暗号資産(仮想通貨)」とは、インターネット上でやりとりできる財産的価値であり、「資金決済に関する法律」において、次の性質をもつものと定義されています。

(1)不特定の者に対して、代金の支払い等に使用でき、かつ、法定通貨(日本円や米国ドル等)と相互に交換できる
(2)電子的に記録され、移転できる
(3)法定通貨または法定通貨建ての資産(プリペイドカード等)ではない

電子的に記録されているものなので、現物はなく、また法定通貨でもないものの、代金の支払いには利用できて、法定通貨とも交換ができるもの、ということです。

暗号資産といえば、ビットコインやイーサリアムが有名ですが、実は世界に17,000もの種類があります。市場規模は世界で212兆円!(2021年3月末)日本の業者が預かっているのは1.5兆円で口座数は321万口座。(2021年12月末)

口座数も預かり資産も年々増えていますし、次第にごく一部の人が持っているもの、ではなくなりつつあるようです。

法定通貨の為替相場や株式市場は、景気や政治の状況により値動きしますが、暗号資産にはそのような判断材料がありません。このような点も、怖い、危ないと思われる要因なのかもしれませんが、資産としても通貨としても、今後、重要な存在になるかもしれません。

なので、法律の整備も進んでいるなど、単に危ないものではないのだということを、知ってもらえたらと思います。

長くなってしまったので、今後の展望などについては、また来週お届けしますね。

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