いつもお読みくださり、誠にありがとうございます。金融デザイン株式会社の高田です。
103万円の壁問題が連日報道されていますが、シニアにも収入の壁があるのをご存じでしょうか?現在、在職老齢年金制度というものがあり、給与と年金の合計額が月50万円を超えると年金額が減額される、という制度があります。
そのため、年金が減らないよう、合計で月額50万円を超えないように働き控えをするという方もいらっしゃるようで「50万円の壁」などといわれているのです。
この制度の見直しが2025年の年金改正で行われる方針で、月50万円の基準を62万円か71万円、もしくは撤廃へという方向性のようです。またiDeCoについても、掛金を拠出できる年齢を70歳に引き上げ(現在65歳)という案が出ています。
iDeCoは掛金が所得控除の対象となり、所得税・住民税が減額されるのが大きな魅力です。働き控えをせずに収入を得て、将来のためにiDeCoで備え、かつ、節税も可能となれば、お得感がありますね。
ところで、実際には、何歳くらいまで働いているのかというと、「令和6年版高齢社会白書」によると60歳以上で就業している人は、
・60〜64歳
男性84.4%
女性63.8%
・65〜69歳
男性61.6%
女性43.1%
・70〜74歳
男性42.6%
女性26.4%
だそうです。
男女の違いはありますが、60代のうちは働くという人が多いようですね。また、現在収入のある仕事をしている60歳以上の人に
「何歳ごろまで収入を伴う仕事をしたいか」を聞いたところ、
・働けるうちはいつまでも 36.7%
・70歳まで 23.4%
・75歳まで 19.3%
という結果が出ていました。特に上限は決めず、働けるうちは、と考える方も多いようです。「60歳で定年退職」がいつからか、「65歳までは働く」が定着してきて、もう少し経つと「70歳までは働く」が定着してくるのかもしれませんね。
国の制度がそのような方向に向かっていることもその表れのように思います。70歳まで働くと考えると、65歳までを前提とした働き方とは違ってくるかもしれませんね。何しようかな、70歳まで働くためには何が必要かな、というようなことも考えてみるといいのでは?と思った2024年の年末です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。