予定利率40年ぶり上げ!何かした方がいいの?

いつもお読みくださり、誠にありがとうございます。金融デザイン株式会社の高田です。

日本生命が予定利率を40年ぶり上げがニュースになりました。40年ぶり、というのがなんとも驚かせられるワードですね。でも、すぐに何か行動した方がいいわけではないので、ご心配なきよう。ただ、予定利率が何にどう影響するのかを知っておいていただくといいと思います。

生命保険の保険料は、商品によって決まり方は違うのですが、定額の終身保険を例にすると・・・

3つの「率」によって保険料は変動します。

・予定利率
・予定死亡率
・予定事業比率

の3つです。

予定死亡率は契約期間中に死亡する人がどのくらいいるかというもの、予定事業比率は保険会社が必要とする経費です。予定死亡率が上がると、保険会社は支払う可能性が高くなるので、保険料は上がります。予定事業費率が上がると経費が余計にかかると予想されるため、やはり保険料は上がります。ただ、予定死亡率や予定事業比率は大きく変動するものでもないので、あまり影響はないでしょう。

今回話題になっている予定利率は、保険会社が契約者に対して、これだけの利率で運用します、と約束するものです。予定利率が高ければ、その分保険料が少なくても、目標の金額になるので、予定利率が上がると保険料は下がります。

契約者である私たちの立場から見ると、割引率のようなものです。今回、予定利率が上がるということは保険料は下がるということです。ただ、残念ながら、一人ひとりに適用される予定利率は、保険を契約した時に決まるので、今、入っている保険の保険料が下がるわけではありません。

では、保険料が下がるのなら、入り直した方がいい?

多くの場合、年齢が上がることによって保険料が上がってしまうので、入り直すと、かえって保険料は上がってしまうでしょう。予定利率が高い時に入る方が、基本的にはお得です。

そのため、予定利率が高かった、30年以上前から入っている保険は「お宝保険」などと呼ばれていたわけです。でも、予定利率が低いからといって、必要な保障を備えないのは、危ないですね。

予定利率が保険料に影響するものの、やはり、保険は必要な時に、必要なだけ入ることが大切なんです。なお、予定利率が上がっても、いわゆる掛け捨てといわれる、定期保険や医療保険にはほとんど影響はありません。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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