いつもお読みいただきありがとうございます。金融デザイン株式会社の高田です。
最近、メットライフ生命より「全国47都道府県大調査(社会情勢の変化と将来への備え」の結果が発表されました。
この中から2つほどご紹介しますね。まず、相続について。
「遺産をのこしたいと思う」
という方が59.5%と約6割でした。多くの方が家族に何かしら残したいと考えているようです。しかし、その一方で、自分の資産の相続について、家族と話しておくことは
「必要だと思うがまだ話しをしていない」
という人が50〜70代では53%でした。
もう一つ、介護について。自分自身が介護が必要な状況になった場合、
「対処方法を家族と話しあっている」
という人はわずか24.9%でした。
以上は、資産を残す人、介護を受ける人の立場からの回答ですが、実際には相続も介護も、残された家族や、介護を担う家族に大きな負担がかかります。なので、まずは本人がその意識を持ち、家族に必要以上の迷惑や負担をかけないような準備をするのが理想です。
私事で恐縮ですが、私の父が亡くなった際、父は何も準備をしていなかったので、揉め事はなかったものの、いろいろなものを探し出しては手続きをする、少々面倒な作業が生じました。その後、叔父が亡くなったのですが、なぜか、従兄弟たちは全く大変そうではなかったのです。
なぜそんなに簡単に終わったのか聞いてみたら、叔父はすべてをきちんと準備し、遺言書も書いていたそうです。揉め事がなくても、遺言書があれば、相続手続きは簡単になるんですよね。御本人が準備しているかどうかで、こういう違いがあるということを身近で感じた例でした。相続はこのように、本人がしっかり準備することで、家族にもあまり負担をかけずにすみます。
一方、介護はそうはいきません。本人だけではどうにもならないことだからこそ、しっかり家族で話しあっておく必要があります。最近、目からウロコなことがありました。私は、家族がよいなら、在宅で介護するにこしたことはない、と思っていたのですが、例えば、サービス付き高齢者住宅(サ高住)で食事付きの場合は、食事回りの支援等に介護点数をあまり使わずにすむため、在宅よりも満足度が高いケースがあるのだそうです。
こういう情報、大切ですよね。しっかり調べて備えている人ほど、納得できる選択ができ、満足度も高いそうです。
「介護になったらどうする?」
とはなかなか切り出せないかもしれませんが例えば、お休みの日に親御さんと一緒に施設を見学してみるのはいかがでしょうか。
「私もどんなところか知りたいから」
とただ情報収集のためということで。一緒に見に行けば、その後、介護の話しもしやすくなりますね。相続、死後の整理、介護はとても話しにくい話題です。でも、家族の未来のためにはとても大切なこと。少しずつでも、話せるといいですね。もし、うちではこんなふうに話してうまくいってるよ、という例がありましたら、ぜひ教えてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。