いつもお読みくださり、誠にありがとうございます。金融デザイン株式会社の高田です。
先週末、寒い寒い京都に行ってまいりました。所属する法人会の教養事業の一環で、京都で150年以上も続く織物メーカーツカキグループの代表、塚本喜左衛門様のお話しを聞く機会をいただきました。
こちらの会社は、創業以来いわゆる
「近江商人」
の「三方よし」の理念を掲げていらっしゃいます。
三方よしとは、
「売り手よし、買い手よし、世間よし」
売り手よしは、利益をあげ、自立し(他者に過度の依存をしない)世間の風潮に流されずに自律すること。買い手よしは、今、お客様に喜んでもらい、20年、30年後も喜んでもらえること。世間よしは、世の中に役立つビジネスで納税・雇用をし、社会貢献に努めること。
このお話しの中で、ちょっと意外だったのは、まずは売り手が利益を上げることが一番だということ。三方よしって、イメージではみんながよくなるように、ちょっと犠牲が生じるみたいなものがあったのですが、まずは自分の利益が上がらないことには続かないですよね。
そして、何で利益を上げるのか、ということが大切なんだと思います。それが続いていくことで社会貢献にもつながるというのは、最近のSDG’sやESGにも通じるものがあると思いました。
50代・60代の方が、今後、起業しようとか、起業まで行かずとも、今までの自分のキャリアを活かして、社会貢献していきたい、という時にも、この
「三方よし」
の考え方は大いに役立つと思ったのでご紹介させていただきました。
ちなみに、近江商人って、何も近江だけで起業しているわけではなく、近江商人の先人たちが作った会社は
・伊藤忠商事
・西川
・日本生命
・丸紅
・ワコール
・高島屋
・日清紡
・東洋紡
・ヤンマーディーゼル
・西武鉄道
・トヨタ
・住友グループ
などそうそうたる大企業がいっぱいあるそうです。そして、もう一つ、学んだことがありました。近江商人は商いをするなら、財産は三つに分けておけという「近江商人の三分法」という教えがあるそうです。具体的には
「預金・土地・株」
だそうです。
塚本社長は、例えば預金も「円、ドル、ユーロ」に、不動産は「オフィス、商業施設、マンション」に、場所も「関西、東京、九州」にそれぞれ三つに分けているそうです。
また、ビジネスも「きもの、宝飾、ウエディング」のように事業部門を分けているそうです。まさに分散投資。それも、分散して稼ごうというよりも長く続くようにリスク分散していると感じます。財産や収入への考え方も大変参考になりますね。
「三方よし」「三分法」
どうぞ、参考になさってください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。