健康維持費をつくろう

今後数十年にわたる家計の収支を予測する「キャッシュフロー表」というものがあります。

家を購入したり、子どもが進学したり、リタイアしたり、家族旅行に行ったり、などのライフイベントを含めて、今後、 お金が足りなくなってしまうことはないか、老後の資金は足りるのか、などが大雑把にわかるものです。大雑把であっても、お金の波を把握しておくことは大切です。

また、このままでも自分の寿命あたりまでお金がもつのか、何かしらの工夫や努力が必要なのかを判断するのにも役立ちます。

ただ、一つ大きな注意点があります。

それは、この将来予測の前提が「健康であること」なんです。病気をしたり、思うように動けなくなったりした場合のお金を備えるために、保険に入ったり、医療や介護費用用に数百万円の予算を取っておくということもします。

でも、もっとも準備すべきことは、健康でいることだと思うのです。

そもそも健康でなければ、その他の楽しみなライフイベントも、せっかくお金を貯めておいたとしても、実現できなくなってしまうかもしれませんね。

病院にかかった方が保険がきいて安くなるので、病気になった場合に備える、という風習が強いように感じています。でも、本来は、病気にならないよう、健康を維持するためのお金を確保して欲しいのです。

毎年、人間ドックを受ける、サプリメントで不足しがちなビタミン等を補完する、適度な運動を習慣化するためにスポーツクラブに入るなどに使うお金は、贅沢だと思っていませんか? でも、こういうことの積み重ねで、将来、多額の医療費や介護費用を使わなくて済めば、それにこしたことはありませんね。

余裕がないから、と削られがちな健康維持費ですが、食費等と同じように必要不可欠な支出に格上げして欲しいと思います。そして、その分を捻出するための家計の見直しは、「不健康」そうなものを探して、排除してみてください 。

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