株価が下がった時の心理状態の正体は?

いつもお読みくださり、誠にありがとうございます。金融デザイン株式会社の高田です。

今週、株価が下がりましたね。(2025年4月7日の週のお話し)

2024年8月にも急落があり、日経平均が4,000円以上さがり、31,458円。これが過去1番の下落幅で、2025年4月7日の値下がり幅は過去3番目だそうで、終値は31,136円でした。去年は新NISA元年で、投資を始めたばかりという方も多く、怖くなって売ってしまったという方もいたかもしれませんが、今回はどうだったでしょうか?

私は何も動いていません。でも、不安でないわけではないです。コロナ禍も昨年も、待てば回復することを経験してきました。ただ、毎回、同じように本当に回復するんだろうか?と、心のどこかでは思っています、正直なところ。なので、この不安な気持ちを、少しは論理的に説明できれば、冷静な判断も下せるのでは?と思います。

株価が下がった時に人がとってしまいがちな行動を行動経済学からご紹介しますね。周りの人と同じ行動をとって、安心しようとする心理は、ハーディング効果といわれるものです。本当は自分が正しくて、周りが間違っていたとしても、自分1人だけが正しいと判断して行動するのは難しいことなのです。

また、たとえば、「これから株価は上昇する」と考えていたところで、SNSなどを検索して「下落する」という投稿を見るとそちらに引きずられてしまうこともあります。自分の考えとはちがう情報を見て不安になったり、ストレスを感じることを認知的不協和といい、この状態になると決断力が低下するそうです。

そして、注意しなくてはならないのが、ネット検索のフィルターバブルです。たとえば「株価 さらに下がる」というようなワードで検索をすると、ユーザーがそのような情報を見たがっていると判断され、株価がさらに下がる情報が優先的に表示されるのです。

これは、心理ではありませんが、このような仕組みになっていることも知っておきましょう。人は、このような心理状態になる傾向があることを知っておくと、いったん冷静になれると思います。

また、このような心理状態を回避する対策の一つが、ゴール設定をしておくことです。ゴールが10年後であれば、今は動かないという判断もしやすくなります。心が揺れ動くのは当然なことなので、まずは自分に動揺しないようにしましょうね。

実はこの原稿は、2025年4月9日に書いていましたが、10日にかなり株価は上昇しました。よかったです(笑)

最後までお読みいただき、ありがとうございました。