新NISAを行動経済学から読み解いてみた

いつもお読みくださり、誠にありがとうございます。金融デザイン株式会社の高田です。

2024年も残すところ1ヶ月を切り、この1年の振り返りやまとめ的なことが出てきていますね。金融がらみでは、今年の関心は

「新NISA」

の一人勝ちといったところ。先般発表された、2024年ヒット商品番付では、西の横綱に選ばれていました。東の横綱が「大谷50-50」ですから、世界の大谷さんと肩を並べるなんてすごいですね。

新語・流行語大賞でも「新NISA」はトップ20に入りました。今年は新たに投資を始めたという人も多かったでしょうし、初めて始めた人の中には、

「みんなが始めたから」

というのが引き金になった方もいらっしゃるでしょう。ちょうど日経新聞に行動経済学と新NISAを関連づけた記事が出ていて興味深く読みました。人は、安心感を得るために、多くの人と同じような行動を取る傾向にあるそうで、これをハーディング効果、というのだそうです。

周りの人が投資を始めると、自分も乗り遅れてはいけないと思うかもしれませんね。そして、SNS 等で取り上げられたことにより、「オルカン」「S&P500」に人気が集中しました。これも、みんなと同じことをしていれば安心という「同調効果」というもので、さらに、多くの人が同じ選択をするほどに、さらに多くの人が同じものを選ぶようになる現象を「バンドワゴン効果」と言うのだそうです。

どうでしょうか?

まんまと踊らされたなーと思った方もいらっしゃるのでは?でも、この行動経済学、いい面もあって、一度始めると変更・停止が面倒になる「現状維持バイアス」があるそうで、コツコツ積み立てるにはこういう自分の心理を活用したいですね。

それに、どんな理由であれ、投資の一歩を踏み出したのは素晴らしいことです。では、もう一歩進んで、これからは、「みんなと一緒」ではなく、自分の意志で投資を進めていきませんか?その上で気をつけたいのが「確証バイアス」です。

自分で情報を集め始めると、ついつい自分に都合の良い情報ばかりを集めてしまいがち、というのがこの確証バイアスです。特に、最近は、一度検索すると、その人が興味を持ちそうなものが出てくる傾向にあります。なので、WEBで検索したからといって正しい情報や傾向がわかるとは限りません。情報を選ぶ力も投資には欠かせないですね。

気をつけたいことはいろいろありますが新NISA2年目以降も、楽しみながら運用していきましょう!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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